5月2日(月) 阿南のチヌ釣り

GW前半は悪天候で予定変更。

前日の飛び込み予約で

今回は こちらの船にお世話になることに。



阿南の清和丸。

今回は 掛かり釣り(フカセ釣り)ということで,清和丸U。


チヌ釣り師だった20歳〜30歳台の頃は

寝ても覚めても どうやったら数釣れるか

どうやったら大きいチヌが釣れるかなんてことばかり考えていた。


チヌという魚を追い求めた者にしか分からない何か不思議な魅力を

この魚は持っている。


20年以上前はダンゴ釣り(こちらで言うバクダン釣り)で

ワンシーズンで500〜1000匹釣っていたが

ここ数年はハラミの時期にフカセで数回程度。

去年は確か1回。

今年はもう やめようかと思っていたくらい。


突然の釣行決定に あわただしく準備をして 船に乗り込んだ。

オキアミ3枚とサシエを買って

集魚材はベランダに放置してあった3年物?のあり合わせ。(笑)



お菓子のような甘いにおいのするものや

異様な発酵臭のするもの

少々虫のわいたもの

在庫処分ということで,適当に混ぜ込む。



釣り場は地磯や島周り?

どんなところで釣らせてくれるのかと思ったら



ここですって  まわりが全部海。(当たり前か)

一番近い陸地からも数キロ離れている。


海を除くと,岩や海藻が見える。

どうやら 沖の沈み根を狙うみたい。


水深は5〜15mの起伏の激しい瀬。

船頭さんのアドバイスでウキ下4.5ヒロ(約8m)から始める。


微風  潮の流れもゆるゆるでイイ感じ。


「マキエが効き出すまで1時間くらいは食わないから ゆっくりやりましょう。」

と言われたので のんびり構えていると


二流し目 … 20m沖を漂っていたウキが すぽんと入り

エサ取りかと思って合わせたら  あれっ 根掛かり?

ゴンゴンって頭振ってる,チヌですがな。

1年ぶりのチヌの手応えを楽しんでいると

プチッ って 

ハリスが飛んだ。

いつもは1.5号なんだけど,

今日は1.75号にワンランク上げていたにもかかわらず

最初の1枚目から やってしもた。

ウチノ海なら チヌが散ってしまい この時点で本日の釣り終了となってしまうところ。


魚影が濃いところなので,気にしない 気にしない。


次の流しでも またアタリ。

合わせも決まって … あれっ?

あんまり引かないんだけれど,チヌかいな?



35cm この時期としては小型だが,一匹釣れたら気が楽になる。

その後も 一流しごとにアタリが続く。





ちょっとサイズアップの40cm。

入れ食いモードになってきた。


道糸をキーーーンと鳴らし 良型の手応え。



40cm後半になってくると顔つきも変わってくる。

1時間ほどのモーニングサービスで チヌ5連発。


今日は いったい何匹釣れるんだろう と思ったところで 食いがぴたっととまった。





普通は円錐ウキを使うんだろうけど,使い慣れた棒ウキで流す。



マキエを打って 流れていくラインに乗せて

サシエが先行するように道糸を張り気味に流していく。



磯釣り師でもないので,道具に特にこだわらない。



20年以上?前の磯竿に

子どもにバス釣りさせるために3000円くらいで買った中古のリール。


時々 ○○釣りにはどんな竿やリールがいいですか?と聞かれるが

基本性能をクリアしたメーカー品なら,あとは釣り人の好みの問題。


私がとことんこだわるのは魚との接点である

エサ(種類や大きさ,付け方)・針・ハリス この3点。

道糸より人間側は魚にとってみれば関係ない話なので,私は何でも使い回し。
















5匹目を釣ってから はや6時間…



せっせと打ち返すものの



その間 ベラとアナハゼが掛かっただけ。





本命のアタリは途絶えたまま。





途中2回アンカーを打ち直したものの…









まぁ 海の魚なんで

食い気が起こるか なくなるかは潮次第。




ハリスと針をサイズダウンして

何とか食い気のないチヌに口を使わせねば。


潮位も下がってきたので ウキ下は3ヒロ半(6m)。







流していくウキを ただただ見つめているだけ。


30mくらいまでは目視できるが,

それ以上になると 一度視線を外せば もうどこにあるか分からない。


どんどん流れていくウキをボーッと見つめていると

消えた!!


久々のアタリ。



もう釣れないかと思っていただけに うれしい1匹。


潮がだんだん速くなってきた。


船縁にマキエを打っても かなり沖まで流されているようで

チヌのいる層にたどり着くまで何十メートル流されているのか よく分からない。


マキエは自分の背後10mのミヨシ側に打ち

自分の横を通り過ぎるときにマキエのオキアミが水面から何メートル沈んでいるかを見て

ウキを何メートル流せばヒットゾーンに到達するか考える。

背後から10m流れているうちに2m沈んでいたとしたら

ウキ下6mに達するには釣り座から20m流したあたりからがヒットゾーンのはず。

潮の流れは刻々と変化していくので 状況を見ながら どこまで流すか考える。



風も止み 海はベタ凪ぎ。



コンディションは悪くない。


再びチヌの気配がしてきた。



いい感じで5連発。


イケマが真っ黒になってきた。



あとは「年なし」と呼ばれる50cm超が釣れてくれたら言うことないんだけど。

メバルやキス,鮎なんかに30cmのとてつもなく高い壁があるのと同様に

チヌの50cmという壁もなかなか破れるものではない。

おっ これは…と思うような魚でも49cmだったりする。


先ほど お隣の方が52cmを揚げているので

何としても と思ったが 最後の1匹も40cm半ばのレギュラーサイズ。



この1匹を最後に 沖上がり。




この時期のチヌ釣りは ボーズ当たり前

チヌの顔が見られたらラッキーなんて釣りなので,想定外の大漁。




二人で 〜52cmまで19枚。


途中 空白の6時間?があったものの

予期せぬ大漁に大満足。



楽しませてくれたチヌは妊婦さんなので,港で全てリリース。


これからチヌは産卵期を迎え,エサ取りも増えてくるので

この釣り方でチヌが狙えるのは例年GWくらいまでだそうな。


これからは同じような釣り方で良型のイサキや鯛も狙える船からのウキ流し釣り。

また 楽しい釣りをひとつ知ってしまった。



本日の釣果 チヌ 〜48cm 11匹